もう2週間以上前の話になるのですが、ゴールデンウィーク最終日に、鏑木清方展を観てきました。
仕事づめのGW
まあ基本的に接客業なので、ゴールデンウィークといえば、お仕事ではあるのだが、今年は曜日の並びがいいのか、はたまたコロナのせいなのか。
結婚式場の仕事もずっと入ってたし(これはコロナで延期した方達がGWに集中したと思われる)、それ以外の仕事もあったりして。
まあ実際キャンセルが出たりで、予定よりは空き時間はあったのだけれど、久しぶりに働いたな〜!!!って感じだったんですよ。
そんな私のGW、なぜ乗り切れたかというと…。
最終日に遊ぶ約束をしてたから!!!
この日、5/8は、午前中の仕事だけ。終わってしまえばパラダイス!
私もGWを感じられる…。
鏑木清方展が都内でやっていて、そちらの展示の最終日、よかったら一緒に行きませんか??と、すてきなお誘いをいただいていて、
私はとても楽しみにしていたのでした。
すてきなヲタの面々。
誘ってくださったのは、AKIさん。
もう、すてきなお姉さん。としか形容できない。とにかくすてきなお姉さん。草木染めとかやってらしてね。本当すてきなお姉さんなの。(しつこい)私と同じで唐子好き。うふふ。
まゆナベ先生のオンライン講座で、私2回くらいたまたま同席してて、そのあともヲタ茶会でもお話しできたりしてたんだけど、実際にお会いするのは今回初めて。
キャー!ドキドキ!!
そして、まゆナベ先生。
尊敬する昭和ヲタ、まゆナベ先生。
まゆナベ先生とお会いするのは今回2回目。
オンライン講座や、Instagramの投稿そのままのとても楽しい方であります。一緒にいるとずっと笑っちゃう。計り知れないヲタ指数。本当にいろんなことにお詳しいのです。
前回の私とまゆナベ先生の爆笑初対面記録はこちら。
こんな感じの絶対楽しいメンバーで、鏑木清方展に行ったのでした。
待ち合わせ
私の仕事終わりに合わせてくださって、12時に竹橋駅集合に。
私はその日結婚式場のお仕事。
予約のお客様を無事に仕上げて送り出し、コソコソと車から着物を持ち込み、ひっそりお着替え。何食わぬ顔をして、ささっと会場を出て車に乗り込み、黒髪ボブのヅラを脱ぎ捨てる。
怪しいスパイのような動きをしながら、無事に最寄駅の駐車場に車を移動して、いざ出発。
つくばエクスプレスの電車を待っていると、とっても可愛い女の子がこちらをみている。
アレ?知り合い?
いや?着物だから物珍しいのかな…。と思ってたら、
あのー。もしかしてあみこさんのお友達ですか?
私の知り合いではなく、麻のハ堂あみこさんのお友達の古着屋さんでした♪
古着屋GranMeさん
そりゃどおりでおしゃれなはずだよ!なんか、やたらおしゃれな子がいるなー。しかも二人も。って思ってた。(ふたごだった。なぜ気づかない。私よ。笑)
そんなかわい子ちゃんたちとの出会いもありつつ、竹橋に向かったのでありました。
ランチ難民
まゆナベ先生はちょっといろいろあって(笑)、13時ごろ到着とのこと。
ドキドキしながら竹橋に着くと、すてきな着物姿のおねえさんが。
AKIさんです。
オンラインでお話ししてたので、やっぱり初めまして感は少ないんだけど、実際お会いできるって本当に嬉しい。
とりあえずお昼食べるところ探そう!と2人でウロウロ。
私も向かう間にランチできるお店を一応探してたのだけど、詳しくないしなー。まあ、都内だし行けば何とかなるかな。なんて呑気に思ってた。
ところが。
時は大型連休。竹橋駅周辺のめぼしいお店は、そもそも駅直結の地下街が閉まっててやってない。
……。
お隣の九段下までいってみよっか。
九段下を2人でぐるぐるしてみるも、見つかったのはやたら高級そうな寿司屋、日高屋、怪しい(?)カレー屋、ロイヤルホスト。
日高屋もカレー屋さんも、待ち合わせにはどうやら適してない気がする。
という訳で、ロイヤルホストに。
店内は、私たちと同じでランチ難民で溢れていた。
なんとかこうしてランチにもありつけ、まゆナベ先生とも無事に合流。
出がけにお子さんに着物を汚されてしまって、着替えようとしたら、縫ってある着物がなくて、あわてて縫ってきた。とのこと。
そんなことってある?!笑
凄すぎるー。さすがです。私だったら即、着物で行くの諦めるよ…。
急いでたからちょっと色々ズレてるけど。って仰ってたけど、全然そんなことなくて、ただただ尊敬。
大体、着物を解いて洗ったことも私は無いし、和裁からして出来ないので、本当にすごいなー。って思う。
昭和館
ランチ難民でグルグルしてるときに、
昭和館という建物を見つけた。
気になる…。
調べてみると、こんな施設だった。
上の階の常設展は
昭和10年頃から昭和30年頃までの国民生活上の労苦を伝える実物資料を展示しています。とある。
私が気になったのは図書室。
- 次のような資料を所蔵しています。
- 戦中・戦後の国民生活の姿を伝える文献・図書(戦時中に発行された少年少女雑誌や婦人雑誌、戦中・戦後の体験記、地方史、写真集、国定教科書、産業社史など)
- 戦争に関する基本的図書(戦記、部隊史、戦争に係わった人物の著作や伝記など)
- その他辞典等の補助的図書
とある。
戦時中の婦人雑誌!気になるー。
鏑木清方展の前に、少しだけ行ってみることに。
行ってみると、常設展は入館料がかかるらしいが、図書室は無料とのこと。
とりあえず図書室へ。
期待しながら行ってみたのだけど、書架に並んでるのは昭和について書かれた比較的新しい本がほとんど。
アレ?おかしいなー。
よくよく案内を見ると、当時の資料などは、読みたいもの予め調べて、奥から出してもらって閲覧できるシステムらしい。
そりゃそうだよねー。古い本だもんなー。
調べ物をしたい時には良さそうですね。
この時は、写真展もやっていて、
「うつりゆく昭和の九段下界隈」というテーマでした。
じゃあそれもついでに見よう!とそちらへ。
想像したよりも、意外とこじんまりした展示で(でも貴重な写真だと思う)
フィルムカメラを抱えた2人は、よほどのカメラ好きに見えてたかも。笑
そう。私もまゆナベ先生も、重たいフィルムカメラを抱えていたのでした。
記念写真。
AKIさんのこの羽織すてきだったなー。やっぱり透ける羽織かわいいー。
まゆナベ先生のカメラバッグもいいなあー。
3人とも、実は昔の帯結び。ウフフ。
まゆナベ先生の講座で学べます。(急に回し者感。笑)いや、、ほんとに面白いですよー!講座、ご興味あったらぜひぜひー。私もまだ受けてない講座あるのでコンプリートしたい。
フィルムカメラのふたり。
昭和の井戸端会議感。
何やってるのか…。
こんな2人を優しく受け止めてくれるAKIさん。天使。天使でしかない。
そうこうするうちに、鏑木清方展の予約時間が近づいてきた。
鏑木清方展
東京の展示はこの日が最終日でしたが、これから京都でも展示があるそう。
5/27〜7/10だそうです。とても良かったので、行ける方はぜひぜひー。
もちろん、会場内では写真が撮れないので、これ以外の作品に関する写真は無くて、ただの感想だけなんだけどね。
私は、あまりというか、全然日本画は詳しくなくて。鏑木清方さんも、今回ちゃんと名前を知ったレベルなんです。上村松園さんも、名前は知ってたんだけど、ある時たまたま買った古い雑誌を見て、あ!この方女性だったのか。と思ったくらい、日本画に関しては知識がないの。
まあ、そんな私ですが、それでもすごーく楽しかった!
やっぱり、ちゃんと生の絵を見るのっていいな。
着物や、髪型ばかりみちゃうけどね。
色遣いとか、うっとりだった。
上の写真の絵みたいな、淡いブルーの色が本当に綺麗。
そして、みんなで観るのも楽しい。
まゆナベ先生は、さすがの視点で、帯結びについて解説してくださったし(正確には解説してくれたというか、ブツブツ呟くまゆナベ先生をみて私がおおー!って思ってただけ。笑)
やっぱりね、3人いると、みんな見てるところとか気づきポイント違うから面白いよね。
私は髪飾りとか髪型を見ちゃうので、やっぱり職業病だなあ。と思った。
帯結びに関してはまだ読み解けないので、AKIさんとまゆナベ先生で、
ここが帯の下線だから…。とか話してるの聞いて
2人ともよくわかるなあー。と思って聞いていた。
私は髪型のことならなんとなく構成とかどうしたらいいか見ただけでわかるけど、帯はちょっと苦手なんだよなー。これも慣れなのかなー。
展示自体もかなり見応えがあったし、着付けや帯結びについて考察しながら観るのはとても楽しかった。
印象に残った事。
・ダンゴムシみたいな髪飾り(いや、ダイオウグソクムシ?笑)
・片肌脱ぎって言うのかな?でもなんだか違うような…。この着物は一体どこから出てるんだろう?っていう複雑な着方の絵がいくつかあって気になった。
・ポスターなどに使われてる、「築地明石町」。あのお姉さんの手には指輪が。
しかも背景に船があることに、3人とも全く気づかず。帰りの竹橋駅に貼ってあったポスターで気づくという…。笑
セミ見てるおっさん
展示を見る前に、みんなで写真を交代で撮ったんだけどね。
この女の人みたいに撮ろうって言って、撮った写真。
ふたりとも、ステキ。AKIさんなんて、ポーズも完璧。
おや??
私の視線の先には、セミがいるはず…。
これはセミを見てるオッサン…。
なんて的確な表現!!!さすがのまゆナベ先生。
そもそもポーズも違うし!
ちょっとこの写真見てから、姿勢を改めようと思った。本気で。笑
ちなみに、姿勢を良くして顎を引くようにしたら、鼻の通りが良くなった。姿勢って大事ね。
ちなみにまゆナベ先生の頭に乗ってる赤いのは髪飾りではなく、マスクチェーン。このマスクチェーンかわいかったなー。
着物の話
お二人ともほんとかわいい。
で、そんなお二人と並んでも大丈夫な感じに。っていうか…
会場内、きっとお着物の方も多いと思って。(実際かなり着物姿の方がいた)
私なりに、落ち着いた(?)感じにしようと。
帰って来てから撮った写真。
実は衿はドラえもんでした。(付け直す気力がなかったから)
都内暑いかなー。と思って張り切って単衣着物で行ったら寒かった。笑
本当は薄い羽織を着たかったけど、袖丈が合わなすぎて断念。
帯は七五三の帯で昆布ちゃん。(立結び)
この日見た絵の中にも昆布ちゃんらしき結びの人がいましたよ。
お土産とヲタトーク
お二人から、すてきなお土産を頂いてしまって。
私、なんて気が利かないんだろう!私のバカバカ!!
次に遊ぶ時は絶対何か茨城のもの持っていこう♪
AKIさんからは美味しいお菓子。
まゆナベ先生からは、なんと古書!!
お二人とも、こんな私を誘ってくださり、しかもお土産まで!本当にありがとうございました。またぜひ遊んでくださいー。
さて、お二人と竹橋で別れた後
帰りの電車でニヤニヤしながら、いただいた本を読む私。
どりこのミラクル
いただいた本は、
化粧品 食料品 日常薬品 家庭製法百種
昭和6年の婦人倶楽部附録
アコーディオンのように蛇腹になってるタイプの本。
裏表紙もかわいい。
さて、この本を帰り道に読んでいたら…
キター!!どりこのキター!!!
砂糖の代わりに『どりこの』を一人前大匙一杯入れると、一層美味しく頂けます。
どりこの というのは、戦前に一大ブームを巻き起こした飲み物。滋養強壮ドリンクのようなものらしい。
どりこの人気に目をつけた講談社が強くバックアップして宣伝してて、(しかも瓶詰めとかも講談社の社員がやってたらしい)どりこのの塔を建てたり、どりこの音頭をつくったり、オリジナル漫画 ドリちゃんバンザイ!を連載したり…
とにかく当時はどりこのってかなりメジャーな飲み物だったみたいです。
なので、講談社系の雑誌には さりげなくこうやって『どりこの』が出てくるので笑っちゃう。もちろんこの本も講談社。
巻末の実験部便り が興味深い。
『こんなよいものが素人にできる』
『失業者に教へてやりたい』これは毎日毎夜実験部から漏れる聲でした。
失業者に教えてやりたい。っていうのが時代ですね。
世界恐慌後でやはり失業者が多かったのでしょう。
その割には結構高価などりこのを推してるのが面白いですね。笑
他の雑誌でも、どりこのを見かけます。
どんな味なんだろうなあ…。どりこのレシピは門外不出のまま処分されてしまっていてもう飲めません。
ちなみに、関係ない類似品として作られたどりこの饅頭、どりこの焼は今でも売られているそう。
どりこの坂っていう地名も残っています。いつか行きたい。
くせ毛なおし…??
お会いしたらお二人に見解をお伺いしたかったことがあって。
某物品売買サイトで、気になるものを見つけたのだが、どう見ても中身違うよなあ…。って思ってた品があって。
箱は確かに古そうで、くせ毛なおし と書かれているけど
どう考えても中身は着物の衿芯と伊達衿に見えるんですよ。笑
いやー。面白いよねえ。着物のアイテムとか特に、普段使わない人からしたら謎の物体だもんね。これ、おばあちゃんとかが箱だけ取っておいて着付け小物入れてただけなんじゃないかな〜。
ちなみにお二人とも私と同意見でした。3人で爆笑。
いろんなヲタトークでいちにちずっと笑いっぱなし。本当にいい一日でした。めっちゃ濃密な数時間。
また絶対遊びましょうね♪
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