七五三の肩あげ・腰あげやってみたの回。

キモノの知識

こんにちは。

ウール着物好き美容師 じぞうです。

ふだん着物好きを増やすべく、このサイトで魅力をお伝えしたいと思っています。

今回、ふだん着物 ではなく、おもいっきり晴れ着のお話ですが、友人から七五三の着付けとヘアメイクの依頼があったので 、せっかくなので 肩あげ・腰あげについて載せてみようと思います。

七五三の着物の肩あげ・腰あげやり方(やや自己流…)

写真館でヘアメイクのお仕事をしていた時に、教わったのですが、結構自己流になってしまっています。あくまで参考程度にしてみてください。

肩あげ・腰あげとは??

子供=まだまだ成長する存在、半人前であるということを表す意味として、13歳くらいまでは肩上げをした着物を着せるという習わしがあるようです。

七五三も成長をお祝いするものですしね!

また、子供は成長が早いので、大きめの着物をあげて着ることで、成長に合わせてあげの幅を調整すれば1着の着物を長い間着ることが出来ます。

着物ってほんと無駄がないなあ〜。と思います。

ちなみに私は、中学生くらいの時に母が着ていたウールのアンサンブルの肩あげと腰あげをほどいたものを、今ふだん着物として着用しています。

サイズによっては大人になっても着ることが出来るんですね!

逆に、中学生くらいのお子さんがいる方は、肩上げすれば大人ものを着せることが出来ます。

七五三だけでなく、大きめサイズの着物を着る時にも意外と使えます。

ではさっそく!肩上げ!!

こんな感じになります。

今回のお嬢さん、

身長109センチ。

裄の寸法をざっくり計算するやり方として、

身長-20センチ(頭の大きさ)=身丈

身丈÷2+2センチ=裄丈

という計算の仕方があります。

きちんと採寸できればそれが一番ですが、今回は測ってもらった裄丈が42センチ。

109-20=89

89÷2=44.5

44.5+2センチ=46.5センチ(計算上の裄)

なので、迷ったけど、短いよりは長めの方が良かろう。と、

46センチに裄を設定。

長すぎないと良いなあ…。

大体、プラマイ2センチくらいは許容範囲のはずですが、本当に42センチだったらちょっと長いかもなあ…。

まず、あげる前の着物の裄を測ります。

58センチありました。

ということは、

46センチにしたいので、

58-46=12

12センチ縮めたい。

後ろ身頃で写真撮ればよかったね。

背中心から肩山の長さを測って、

半分の位置で折るか、とりあえずマチ針で印をつけておきます。

まず、はじめに肩山のところを縫いたい位置でとめておくといいです。

折った位置から、

あげたい幅の半分の長さを測って、マチ針を打っておきます。

12センチあげたいので、折った位置から6センチの位置です。

後ろも前も、袖のあきのところまで縫いたいので、

後ろ身頃の方は、同じく6センチでマチ針をうっておきます。

前身頃は、6センチよりもやや短めの位置で、(1センチ短くとよく書いてあるけど、もう少し短くしちゃう。私は。正しいのがよくわからん)

同じく脇のあきのところの位置らへんにマチ針を。

縫い方は、着物と同色の糸で二本どりにして、ふためおとし。

ふためおとしっていうのは、

なみ縫いと同じやり方で、表になる側に続けて二目出るようにして、3センチくらいあけて、また二目出るよう縫っていくやり方。

分かりづらいですね〜。

間があいて、点々って縫い目が出る感じ。

縫い終えたら、玉止めする前に、しっかり布をしごいて、シワが寄らないように気をつけてくださいね〜。

私は忘れて玉止めして、妙なギャザーを寄せた事がたくさんあります!

前回のあげが残ってる場合

あげが残ってると超楽ちん。

3歳の着物の方は、あげがしてあったので、それをガイドにしてあげていきました。

7センチあげたかったので、

元々のあげの縫い目から、半分の3.5センチ下のところにマチ針を打って、同じように縫っていくだけ。

もしこれが、4センチ裄を長くしたい。だったら、

元々の縫い目から、2センチ上を縫って、元の縫い目をほどけばOK!

あげたいときは、元の縫い目はそのままで大丈夫。

長襦袢はどうするの?

長襦袢も、めんどくさいですが、同じ手順であげていきます。

ただし、1センチくらい裄が着物より短くなるようにしてください。

同じだとはみ出やすいです。

腰あげは??

今回は、7歳の子の方は、腰あげはとりませんでした。

着付けでひもで調整する予定。大人と同じですね。

写真館でも、腰あげは、7歳はあまりしてなかったと記憶しています。

3歳は、被布を着る場合、丈がちょうど良ければ見えないのであげなくてもいいんじゃないかと思いますが、大概長いので、腰あげが必要になります。

あげてあったので、それに沿って同じようにこちらも二目落としで縫っていきます。

着丈は、さっき出した計算ですね。

身長-20センチ=着丈

着物の着丈を測って、どれくらい短くしたいのか計算したら、同じように÷2して、あげたい幅の半分の長さを折り目から取って、縫っていきます。

腰あげの山の位置って、着物によってバランス悪かったりして、あんまり正解がわからないのですが、

着丈+あげたい幅の半分の長さ ÷2 で出すようです。

被布も袴もきものは見えないしな〜。と私は思うので、大体です。

襦袢は大体でざっくりあげました。

襦袢はあがってなかったので…。

腰あげは自信がないので、あんまり詳しく解説しません。ごめんなさい。

5歳の羽織の腰あげもやったことがありますが、正解が全然わからなかったな〜。ちゃんと学びたい…。

まとめ

こんな感じで仕上がりました。

大変難しく感じますが、

理屈が分かるとそんなに難しくはないです。

和裁のくけ台があると超はかどります。我が家にはありませんが…。

参考になるのか果たして疑問ではありますが、なんとなくのやり方がつかめれば幸いです。

YouTube先生、たくさんいらっしゃるので、そちらをぜひご参考下さい!

縫い目、正直写真でもそこまで見えないと思うので、私自身は裄がちゃんとあってればそれで良し。と思ってます。(性格出るなあ…)

ちゃんと、着物に合わせた糸を使って、縫う幅を間違えなければ大丈夫!!

仕上がったらかならず、ちゃんと指定の裄になったか、左右合ってるかチェックをお忘れなく〜。

おまけ

預かった着物に、三歳の方は半衿が付いてなかったので、100均でハギレを買ってきて半衿にしました〜。

3歳だったら、30×40のハギレで足りそうです。

あまり布で髪飾り…。

りぼんと、フェルトのボールでなんかしゃらしゃらしたやつ。

使うかどうかわかんないけどね!

ではでは、皆さま、良い七五三を〜。

追記:実際に着付けた記事はこちら。

七五三のヘアメイク・着付けを担当しました♪
先日、 ほんとにたまたま近所に住んでる、 巣鴨の美容室時代の後輩のお子さんの七五三のお支度をさせていただきました〜。 ふたりとも鉾田に縁がなかったはずなのに不思議よねえ〜。 いまだに、私は、あれ?なんでここに住んでるんだっけ?笑 なんて思い

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